新潟の新築・注文住宅|ゆい工房

予想外、建設予定地に地中埋設物

こんにちは、矢部です。
今日は地中埋設物についてのお話です。
少し長い話になりますが、これから土地購入する方にとって参考になる話になるので最後までお付き合い下さい。
昨日、地盤の強度を調査する「地盤調査」を行いました。
マシン中央にあるロッドの先にスクリューがついていて、スクリューを回転させながら地中に挿入し、
スクリューへの地盤の抵抗力で地盤が固いか軟らかいかを判定していきます。


地盤調査開始して間もなく。

作業員が「う~ん、スクリューが入らないなぁ・・・」
少し場所を変えて試すもやっぱり入らない・・・。

そして衝撃の一言です。

「地中に大きくて固い何かが埋まっていてスクリューが地中に入っていきません。」と・・・。

・・・???
6年ほど前に地中に巨木が横たわっていて大騒ぎしたことを思い出しました。
直ぐに重機を手配して掘削スタート。
目を疑うほどのコンクリートガラが埋まっているではないですか。
これは酷い・・・。

地表50cmあたりから地中2mほどまでびっしりです。
これでは地盤を補強する改良工事ができないので、
地中埋設物の全撤去と土の入れ替えを行わなくてはいけません。
まさかの事態に工期を変更しなくてはいけなくなりました(T_T)
ここまではモデル用地でおこった出来事を書きましたが、
なぜこれが土地購入する方にとって大切か?

ここからが重要です。

もしあなた様が購入した土地の地中にこのような埋設物がでてきたらいかがでしょう?
売主が撤去してくれんじゃないの?と思うかもしれません。

このような場合、売主が「個人の場合」は買主負担となります。
一方、売主が「業者」の場合は売主負担になるのが一般的です。
土地販売の大半は、売主は個人になっています。

もし地中埋設物があって、撤去費用に100万円必要なんてことになったら、
家づくりの計画を大きく変えなくてはいけないような状況になるかもしれません。

では、どうやったらこのような状況を回避できるのか?

地中レーダー探査という方法やグリーンテストという方法があります。
地中レーダー探査は地中に埋設物や空洞がないか、かなり精密に調査できます。
ただ50万前後の費用が必要になるので現実的ではありません。

一方グリーンテストは精度が落ちますが費用は10万前後と現実的です。
詳細は以下サイトを参考にして下さい。(新しいウィンドウが開きます。)

地中レーダー探査

グリーンテスト

もしくは、その土地が以前、何に使われていたかを調べるのも良いと思います。
自分で調べなくても不動産会社や住宅会社に依頼すれば調べてくれると思います。

今回のケースでいうと以前は産業廃棄物処理の会社があったようです。
昔は規制も緩く業者がゴミを埋めるなんてこともあったようです。
過去には工場の跡地で土壌汚染があったというケースもありました。

もし気に入った土地があったら契約前に土地の調査をすることで、
「想定外の出費がでてしまって、家の計画を変更しなくてはいけなくなった」
「住宅ローンを予定より多く借入しなくてはいけなくなった」
「完成が予定より遅くなってしまった」
などの問題を回避できると思います。

新築、土地仲介など多くの仕事をしてきましたが、改めて地中埋設物について考えさせられた出来事でした。

それではまた。